大切なものをたいせつに

北極海航海に2度いくほど海が好き。 疑問に思ったことは自分の目で見て感じて確かめたい、と17歳でイギリスに1年間滞在、その後、北極海研究船に2度乗船する。メーカー勤務、大学勤務の中でその場で「話の見える化」を行うグラフィックファシリテーションと出会う。会議、ワークショップ、講演会、教育現場等、これまでに500以上のの現場に携わる。発達凸凹への活用を中心として、組織開発や教育現場での活用法を探求している。 https://www.tagayasulab.com/graphicfacilitation

今年最後の「発達凸凹の?について語るcafe」

「発達凸凹の?について語るcafe」

なんとか今年一年開催できました!!

 

 

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One day cafe.kyotoを続けてなかったら出会うことのなかった人たち。

 

三日坊主が得意な私が、気長に、こうしてこの場をホールドし続けられたのは、大げさではなくて、愛のあるここにいてくれる方々はおかげです、と、なんだかじわじわ涙がこみ上げてくる日になりました。

 

 

口コミだけの対話の場としてスタート

 

お金もないので、はじめのうちは、でむ家(自宅)の一階を会場にしていました。

 

「発達凸凹についての活動をしていることを周りに伝えたらどう思われるだろう」

そんなことが気になって、この活動のことを誰にも話せませんでした。

 

なので、参加者も口コミだけで始めることにして去年の11月、参加者1名からスタートしました。

 

3回目くらい開催した頃、

メンバー自身も対話を重ねる中で、

当事者、教員や心理士、保育士、保護者…

いろんな方と話すことで、びっくりするくらいの気づきが生まれてくることに気づきました。

 

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葛藤の中での次のステップ

 

この場を必要としている人に届くように

SNSなどで発信するかどうか。

 

でも、オープンにするということは、

どんな方がくるかわからないし

発達凸凹に対して前向きな気持ちで来る方だけではないので

ノウハウの整っていない私たちにホールドすることはできるのだろうか…

そんな不安もありました。

 

誰彼構わず発達凸凹のことを知ってほしいわけではない。

でも、対話からの小さな気づきによって救われる人が一人でもいるなら

その人に届くようにしたい。

 

メンバー間や自分自身とも様々な葛藤がある中

2017年の年明けから、Facebookページでも

発達凸凹の?について語るcafeの告知をするようになりました。

 

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年内最後のcafe  ゲストトーク

 

毎回、2人のゲストに来ていただいています。

 

当事者がお二人の時もあるし、支援者と当事者の方、支援者がお二人の、全く異なる視点から発達凸凹についてお話しいただくこともあります。

 

今回お越しいただいたのは、看護師、実習指導員として教鞭をとられているやましのさんと、ユニバーサルヘアサロン美容所くるみをされているくるみさん。   

 

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グラフィックファシリテーションbyでむ

 

やましのさんは、One day cafe.kyotoにもよく参加してくださっていて、すごく好奇心旺盛で、対話を大切にされる方で。グラフィックファシリテーションの講座に来られてからは、ほぼ毎日グラフィックをつかったコミュニケーションをSNSでも発信していて、ほんとに行動力も思いやりも溢れる方で、そんなやましのさんが、看護師の立場、教育者の立場から見た発達凸凹についてお聞きしたくて、ゲストにお越しいただきました。

 

向き合われている課題… 不器用な学生の「みんなと同じようにがんばりたい!」という思いに応えるために、「ムリはさせない」という想いのもと、個別指導をしたり、フェイススケールと呼ばれる、表情を描いて今の気持ちを確かめながら対話する方法を取り入れたりと学生に寄り添いながら指導されている話には、やましのさんの心のこもったお人柄が表れていました。

 

潜在看護師が71万人いる中でも、一定数、発達障害であるために、仕事がマルチにできずに職につけない人もいるはず…
オールマイティでなく、できる得意分野を生かした働き方はできないのか…といったお話もありました。

 

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グラフィックファシリテーションbyみーにゃん

 

 

お二人目のゲストのユニバーサルヘアサロン美容所くるみをされているくるみさんは、話すのが苦手だとおっしゃられながら、ゲストを引き受けてくださりました。

 

もともとは、話の見える化を活用した支援の講座に来てくださったのですが、お話をさせていただくと、社会が必要としていることをお仕事にされていて、母の視点、美容師の視点、福祉の視点、妻の視点、様々な視点から人と向かい合って仕事をされていて、かっこいい女性だと思いました。そして、ぜひお話をお聞きしたいとお願いしました!

 

お子様が発達凸凹の特性をお持ちで、ご自身が困難を乗り越えてこられたからこそ、寄り添える、発達凸凹のいる家族への配慮。

 

ご家族の事情で、京都から滋賀に引っ越されたのを機に、美容室に行きにくい身体になった高齢の方や障害を負った方、小さい子供さん連れで行かないといけなくて躊躇しているお母さんなどに寄り添う美容所をはじめられました。

 

じっとしていられないお子様が髪の毛を切ることがどれだけ大変かを知っておられるからこそ、くるみさんの美容所には、遠方からもお客様がやってくる。母の視点から話される言葉が温かくて、すっかりファンになってしまいました。

 

ユニバーサルヘアサロン美容所くるみさん
http://r.goope.jp/biyousyokurumi

 

 

後半の対話の場


「当事者による当事者支援はできるのか」
アスペルガー症候群について」
「お母さんとしてできること」
「差別と区別の違いは?」
といった、普段もやもやと心にありながらも話せなかったようなテーマが参加者のみなさんからあがりました。

 

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発達凸凹のお子様がおられるお母さまが大人の当事者の視点から「子供の頃どのように感じていたか」をアドバイスをもらったり

 

保護者の方同士でアドバイスをしあったり

 

臨床心理士の方が普段は当事者に聞けないことを聞かれていたり

 

涙を流しながら話してくださる方もいらっしゃいました。

 

安心安全で本音の対話が生まれるから
気づけること、見つけられること。

 

わたし自身が、この場を通じてたくさんの気づきと成長をいただいています。来年は、また新しいチャレンジが始まります。

 

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この一年、お世話になったみなさんに囲まれて、クリスマスを迎えられました。

 

発達凸凹当事者の人、当事者であり支援者の人、臨床心理士、会社員、大学の教員、発達凸凹の能力を生かす会社を立ち上げられた社長、カメラマン、東京から・岡山から・毎月通ってくださっている方、北海道大学時代の先輩。

 

One day cafe.kyotoに出会ってくださりありがとうございます!

 

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今年一年を無事に継続できたことに感謝して。

 

目的と手段を間違えないように、居場所を必要とする方、不安や辛さを共有することができる場・ちょっとした悩みを人との対話を通じて共有できることで前向きな気持ちになれる場として、成長するコミュニティにしていきたいです。

 

 

来年のOne day cafe.kyotoは☕️

 

■2018年1月8日(月祝)11:30-16:30
話の見える化を活用したサポート
1DAY講座【満席】
https://www.facebook.com/events/1031573930318583/

 

■2018年1月21日(日)14:00-17:00
発達凸凹の?について語るcafe
https://www.facebook.com/events/1628322183892340/

 

■2018年1月21日(日)10:30-12:30
発達凸凹についてみんなでまなぶ
本を割いて、みんなで読む?!
ABD読書会
Coming soon

 

■2018年1月28日(日)11:30-16:30
話の見える化を活用したサポート
1DAY講座【満席】
https://www.facebook.com/events/137130416998334/

明石高専にグラレコ部誕生!

国立明石工業高等専門学校にグラレコ部が誕生しました!

 

グラフィックをはじめるきっかけを使ってくれた明石高専。大塚先生、太田先生。

 

明石高専建築学科の一年生の女の子の「グラレコ部をつくりたい!」の叫びからグラレコ部が誕生しました⭐️

 

 

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ここで、このようにみゆちゃんの意思でグラレコ部が立ち上がったことに感動!7月に「新しい福祉」のワークショップで出会い、8月には京都のOne day cafe.kyotoの対話の場にグラフィックを描きにやってきて、9月のCode for JAPANでは、英語のディスカッションに物怖じもせずついてきてくれました。

 

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↑Code for JAPANでの英語のグラフィック

   

 

何と言ってもまだ16歳のみゆちゃんと20歳になったばかりの多田くんの一生懸命かつ堂々としたまっすぐなプレゼンが心に響きまくる・・・!

 

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大塚先生が、2014年以来、ここ、明石高専でグラファシ活用を続けて来てくださったことで、ゆりさん、玉さん、ナミさん、あいこちゃん、みーにゃん…と、たくさんの魅力的なグラフィッカーのみなさんが訪れた場所だということ自体がすごいことだと改めて感じました(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ

 

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"学生(student)と社会を繋ぐ"という意味を込めてつけられた「すー」。

 

今年の8月に「おいでよ」という声かけに、京都まできて「発達凸凹の?について語るcafe」でグラフィックを描いたときのことを話してくれました。

「大人たちに囲まれて、とても刺激的だった。普段高専の中にいるから、外の場で、いろんな人と出会えたのがよかった。そんな場にまた行きたいし、そんな場で描きたい」と。

 

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 ↑発達凸凹の?について語るcafe で大人に囲まれて堂々と描いている様子

 

 

絵を描きたいとかではなくて、言葉の節々に、人との繋がりを大切にしたい気持ちが溢れていて、涙・・・!

 

 

 

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数日前に、大塚先生から「いいかも未来を見せてあげてもらえませんか」とお話をいただき、(え!そんな急な!めっちゃ油断してた!と、心の中で思いつつ)、今日は準備してきました。

 

まずは、ここにどんな人が集まっているのかを見える化する簡単な自己紹介のワーク。

 

その後、明石高専でどんな風にグラフィックファシリテーションが活用されてきたか。

 

最後に、参加者のみなさんが、未来に向けてグラファシ活用のイメージが湧くように、日本や世界ではどんな活用がされているのか、自分自身の経験をもとにお伝えしました。

 

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その後は、再び学生の2人に進行をバトンして、3つのグループに分かれての2018年の目標についてグループでファシグラ。

 

同じテーブルには、大学で教鞭をとられている大塚先生と畑教授、防災士の片岡さんに、ニックネーム「おふろようかい(笑)」の福祉事業をされている二瓶さん。

 

これだけ多様な方と同じ席に座るだけでもすごいのに、いっしょに一時間、2017年を振り返って、話を聞いてもらい、描いてもらい、グラファシを使うことで一時間とは思えない濃い時間になりました!

 

いろんなことを話しましたが、特に「グラファシの威力がすごい」とうことで盛り上がる。

 

教育の世界に取り入れることができたら、学生の成長に繋がりそう。社会とつながるきっかけになるのでは。グラファシを描くことで頭のトレーニングになる。といった話をしました。

 

にへいさんが活動されている堺市では、グラファシチームができているようで、グラファシを使って福祉の世界を変えていくぞ!というエネルギーを感じました✨

 

その他にも、3月10日11日に開催される情報コミュニケーション学会のお話では、グラフィックチームを取り入れるだけでなく、グラファシ活用事例の報告の場も取り入れてくださった畑教授とは、教育の効果や、地域でフィールドワークをされる先生方、学生への効果の期待についてお話しました。

 

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 最後は、グループごとに発表。

 

本当にいろんな方がお祝いに駆けつけておられて、温かい場で心地よく過ごさせていただきました🍀

 

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「すー。」は、社会人メンバー募集中です!グラファシ描いてほしい方からのご連絡もお待ちしています!とのことです。

https://m.facebook.com/groups/286499188534073

 

たくさんの人に応援されて、これからの活躍、期待しています✊🏻✨

 

 

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2018年3月10日、11日

情報コミュニケーション学会

http://www.cis.gr.jp/zenkoku.html#zenkoku15

 

グラフィックチームを結成します。

また、鈴木も明石高専でのアクティブラーニングとしてのグラフィックファシリテーション活用について学会発表予定です。

 

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関西クリエイティブアウォードの授賞式

関西クリエイティブアウォードの授賞式

 

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One day cafe.kyotoについてプレゼンさせていただきました!


1年前から地道に続けてきた対話の場。

発達凸凹の?について語るcafe


応援するよ!

と勉強会やワークショップを開催してくださる方。

 

東京から毎月参加しに来てくださる方。

 

応援に遠方から駆けつけてくださる方。

 

いろんな形でたくさんの方に励ましていただいてこの日を迎えられした!

 

授賞式に出られたことが…というよりも、

このようにして、いま、

温かい気持ちが灯っていることがとても幸せだなぁと感じています。

 

 

プレゼンの最後に…

発達凸凹であるが故に苦労している話。

 

子どもの頃は支援があったけれど、

社会に出てから誰も助けてくれない心細さ。

 

独りで頑張ってきた話。

 

障害者手帳をもつことにとても抵抗があるけれど、

生きていくために、

手帳をもつことにした話。

 

 

・・・
その中で、
One day cafe.kyotoを通じて見えて来た

発達障害当事者や、

支援者、教員、保護者、家族
それぞれ異なる価値観から対話することで生まれてきた気づき。

 

普段背負っている「役割」を手放して対話することで

見えてくること、気づけること。

 

自分の言葉で、
一人一人話してもらいました。

 

1分ととても短い時間でしたが、
私にとって一生忘れられない時間でした。 

 

こうした公の場で、
一般の方が見守る前で
堂々と自分の言葉で話すメンバーの姿に涙が出ました。

 

一年前、

発達凸凹の?について語るcafeを始めた頃

 

わたしなんて

 

発達障害だし

 

すみません。ごめんなさい。

 

そんな言葉ばかりが飛び交っていた時を思い出して
こみ上げてくるものがありました。

 

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明日は13回目の
発達凸凹の?について語るcafe

明日も半分以上が初めて来られる方です。

 

 


発達障害は見た目にはわからないし

生きづらさも一人ひとり違う


一人ひとりの凸凹を大切にできる場所
みんなでつくる・cafeのような空間

 

 

明日もはりきってオープンします!

 

One day cafe.kyoto
発達凸凹の?について語るcafe

https://m.facebook.com/onedaycafe.kyoto/

 

今しかできないことを全力で

今週は、発達凸凹の?について語るcafeの開催からはじまり、大阪府八尾市、東京、京都、東京、徳島。

 

行政&中小企業さんの横串をさすPJのキックオフ、歴史のある企業さんのビジョン策定やカンファレンス、患者さんのヒアリングや、高校生と大人達と地域の未来を描いたりと、目の前の場や人とどのように向き合うか、あり方を問われる機会もたくさんいただきました!

 

 

 

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外から見たら絵を描いているように見えるのだろうけれど、

 

やっていることは、一人一人の中に眠っている種(自分らしさの種)が、安心して芽(本当の気持ち)をだせるように。

 

そのために、一生懸命に土壌(場・会議・コミュニティ等)を耕そうと必死になっている感覚。

 

ペンは、畑でいう鍬。

耕運機では耕さない部分を地道に耕しているのです。

 

 

 

 

うーーーーん。

 

もっともっと場や人に寄りそえる人間になりたい!

 

そのために、まず今は人に寄り添えるグラファシを描けるようになりたい。

 

描けるだけでは何も変えられない。

 

その先には、

「発達凸凹が活躍できる環境づくりをしたい。」

という目標への長い道のりがあるからここで右往左往している場合ではない。

 

人類の進化系、発達凸凹が活躍できる環境をつくりたいな。

 

5年前、何かしたくても何をしたら良いかわからなかった時期を思うと、

今は、亀の歩みであっても、一歩ずつが愛おしい。

 

とはいえ、短い人生において、時間が足りなすぎなので、

多動性衝動性を特技とするわたしは
一度大学の仕事を辞めて、

フリーになってみました!

 

周りからは「え!」「もったいない!」と、驚かれていますが

器用ではないわたしにとって、

グラフィックの腕を磨き、心をピカピカに磨いて在り方を問い直すためには、

これしかないと思って(思い込んで)決断しました。笑

 

 

メーカー時代、朝から夜までパソコンの前で仕事したり、会議ばかりの毎日に解決策を見いだせずに頭を痛めたり。若手からグチすらもでなくて、しんどいことを言えない雰囲気の中、一人また一人と先輩たちが辞めていく。

 

報告会のような会議に、もやもやした気持ちも伝えられず、責任の線引きをすることに慣れていきました。

 

身体を壊して、

初めて、

この不自然な場、何か歪みがある社会に対して、何もできない自分が悔しいんだと気付きました。

 

何もできないと決めつけるのは簡単で。

 

何かできるかもしれないと信じて、転がれるところまで転がってみればいいんじゃないかと思いながら、チキンなわたしはなかなか飛び込めなかった。

 

でも、大切な人の命がいつまでもつかわからないという事実に直面して

 

自分を大切にできない人に、周りを大切にすることなんてできない。

 

そんなシンプルなことに行きつきました。

 

たくさんの人に背中を押してもらいながら、きれいごとでは解決しない問題に向き合う人たちから、学びながら、ここまで進んできました。

 

だから、私にとってはけっこう自然な人生の流れです。

 

今できることを全力で。

結局、何もできないかもしれないけれど、

考え始めたらきりがないし

それはそれでいいかなと思えるようになりました^ ^

 

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この2年間は、平日の日中、大学で働いて、

土日と平日夜を使ってグラフィックを描いてきました。

 

絵を描いているように見えるけれど、ワークショップや場のプログラムづくりもするし、ファシリテーションもする。何より、目の前の人や、組織、コミュニティに寄りそえるだけの人生経験と器が必要。

 

それは、本を読んで修得できるものではなく、実践の中で身につくものだから。

 

はじめの一年で100枚以上描きました。

ただの理系。情報システム部の普通の会社員だったわたしにとって、「描かせていただけませんか」とお願いして、場を見つけるのも一苦労でした。

 

周りから見ても三十路前のいい大人です。

 

もう学生ではないし、失敗に飛び込んでいくのは本当にこわかった。

若いのにえらいね。とか、女の子なのにすごいね。みたいな若い女性マジックと呼ばれるゲタももう通用しない年齢で。

もう一度言います。

ほんとーーーにこわかった!笑

 

イラストなんて描いたことのなかった下手すぎる絵で、お願いするのは申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

 

でも、これまで何もできなくて、自分すらも大切にできなくて、ゆとりを失って、大切なことを見失いかけていた人間だから、ここで引き下がれない気持ちで

 

だからこそ、一回一回が、フルマラソンを全力で走るような体力の消耗具合です。。

 

 

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その場に寄り添うためには、ファシリテーションのスキルは必要だけれど、いろんな経験も必要。

 

たくさんの人の話を聞いて、視野を広げ続けることも必要。

 

これまで、自分自身が凹だと思ってきた多動性によって

 

出会ってきたたくさんの魅力的な人たち

話すのが苦手で、聞く側になってきたから聞けた一人一人のストーリー

北極海航海の中で直面した生物化学物理等の専門性のある研究者同士の壁

 

メーカー勤務

大学勤務

教育支援

10以上してきたバイト

コミュニティ設立や企画…

 

すべての点が、グラフィックをつかった場づくりで生きてきています。

 

 

とはいえ、この数年プライベートがほぼなくなっていました( ꒪⌓꒪)

  

 

 いま、

 

これまでの人生の中で、一番

 

心が温かくなることが多くて

 

笑顔になることが多くて

 

そして、悔し涙することが多いです。

 

とっても心が豊かです。

 

 

 


たくさんの人生経験を積んで、


目の前の大切な人や、できごとを受け止められるだけの器を磨いていきたい!

 

誰かのために…なんて、大それたことは思わないけれど

 

自分や、自分の目の前にいる人が、

自分らしく輝くために

手を差し伸べられるだけの人間になりたい。

 

何年かかるかなー

 

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念願の発達障害支援者向けの講座を開講しました。

週末に、発達障害支援者向けの講座を開催しました。

 

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初開催…

 

それはもう、開催直前まで緊張しまくりました!

 

ずっと温めてきていたことをついにお披露目する日ということに、いつもにも増して緊張。

 

参加してくださる方は全員初対面の方々。

 

緊張しすぎて、その日の朝、銭湯に行ってから講座の会場に行くことにしました。

おかげでホカホカしていい感じに…笑

 

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今回の講座の裏目

 

大学の中で発達凸凹の学生向けにグラフィックファシリテーションを描いたり


「発達凸凹の?について語るcafe」で対話を可視化してきて


発達障害の当事者にとって、対話は記憶の支援になると感じてきました。

 

そして、普段目の前の相手の支援に力を注いでいる支援者にとっても、

 

対話の可視化や自分自身の頭の中の可視化による、自分自身の内省による癒しが役立つのではないかと感じるようになりました。

 

そういった意味合いで、

表立っての目的としては、

発達障害の支援やコミュニケーションの一つの対話の見える化の手段を学べる場の提供でした。

 

一方で、個人的に目指していたのは、

このような講座の開催を通じて

 

●支援者自身が自分と向き合う場にする


●支援者同士の横のつながりをつくる


●支援者と当事者がともに学ぶことで、普段気づけないことを自ら発見できる場にする

 

このようなことを考えていました。

 

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講座について

 

今回のトライアルでは、本で学べるようなことは極力省いて

 

手を動かして、隣の方と話をして、そして、話を聴くことでの「気づき」をシェアする時間を意識的に長くとりました。


講座の内容については来てのお楽しみですが

 

 

対話の見える化はあくまでもツールであって

どんな風にありたいか、何をしたいかで活用の仕方が変わってくるということ

 

100人描いたら100人ちがう筆跡になるので、人と比べないでほしい。

自分らしさを大切に

感情を読み取りにくい発達凸凹さんの支援として感情を意識して描いて残してほしい

 

描くことだけが全てではなくて、描いてもいいし、

描くことは手放して描ける人を呼んできてもいいし、

発達凸凹さんに、こんなツールがあるよと伝える人でいるだけでもいい

 

「スキル」を求めるのではなく、こんな想いの部分が、参加してくださった方に伝わっていたらうれしいです。。

 

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講座を終えて

 

講座の終了後、約一時間ゆとりをもって会場をおさえていたのですが
参加者のみなさんの対話がたえなくて、ほとんどの方が帰りませんでした。

 

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目的の一つの、

「支援者同士の横のつながりをつくること」や

「当事者と支援者の繋がりをつくること」が

少し達成できたのかな、と感じられた瞬間^ ^

 

冗談のひとつも言えない残念すぎる鈴木(涙)の空気を、
グラフィックファシリテーションしながら鼻歌でなんなくぶち壊してくださった肥後ゆうすけさん。

描いてもらったグラフィックが本当に温かくてうれしかったです。

 

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そして、ほわほわ笑顔で場を和ましてくだれた奥野さんやOne day cafe.kyoto共同代表のすずさんや、やまえもんさんの存在にとても助けられました。 

  本当にありがとうございました。

 

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今回の初開催。

無理のない範囲で、まずはこじんまりとしようと、広報はしませんでした。


にも関わらず、Facebookのイベントページを作成したところ、500人以上の方が「興味あり」と表明してくださりました。

発達凸凹への支援として、対話の見える化に対するみなさんの関心の高さに驚きました!

 

まだまだ発達障害についても勉強が必要だし

グラフィックの腕も磨かないといけない。

 

必要な人に必要な手段が届くまで

少しずつバージョンアップさせながら

地道に続けていきたいと思います。

 

 

最後に参加者の方に描き込んでもらったコメント、大切にします。

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ほんとうの痛みをともなうのは

珍しく自分から声をかけて、母と姉とご飯に行って来ました。

 

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三人姉妹の末っ子として育った私には、

テレビのチャンネル権はなく(笑)

出かける時も決めてもらったままについていく

金魚のフン。

 

家族の中で役割分担があって

末っ子にも末っ子の役割がありました。

 

父がこの世を去った今年
一年が終わっていくのが少し不安なようなこわいような感覚です。

 

長い人生の中では、何度も訪れる

大切な人との別れなんだろうけれど、

 

ほんとうに痛みを伴うのは、

起きたその瞬間よりも、

悲しみや寂しさと共に歩もうと決意した瞬間なのかも。

 

いつまでも悲しみに明け暮れてはいられない。

守ってくれる人を失うごとに、守る側になる意識が育つのかもしれないなぁ。

 

今まで安心な場所をつくってきてもらったこと。
今度は、わたしがつくる番になれるように。

 

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死ぬまでが人生。

今までのありがとうと、これからもよろしくねの時間でした。

 

美味しいご飯を食べながら、とってもゆっくりな時間を過ごせました。

Naturaの野村さんのご夫婦ありがとうございます!

 

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奈良の学園前駅近くにあるおいしいお店

ほっぺたのおちそうなやわらか大和ポークや
こだわりの大和野菜を取り扱っておられる
大和野菜×イタリアンのNatura


https://www.yamatoyasai-natura.jp/

 

 

発達障がいと右脳活性の効果に関する論文

発達障がいについての勉強を始めて、6年。

高専の授業の中で、「発達障がいです。何かサポートしてもらえますか」と学生が相談にきました。そのことをきっかけに、文字の板書が苦手なら、どこかで見たことがあった、絵と文字で描く「あれ」なら分かりやすいのかも?と、描きはじめました。当時は、ファシリテーショングラフィック(以下ファシグラ)の呼び方も知りませんでした。

 

国立明石工業高等専門学校

防災リテラシーの授業

https://www.akashi.ac.jp/csee/防災リテラシー授業

 

 

One day cafe.kyoto 「発達凸凹(発達障がい)の?について語るcafe」でファシグラを活用しはじめて1年以上が経ちました。

 

One day cafe.kyoto

https://m.facebook.com/onedaycafe.kyoto/

https://onedaycafekyoto.wixsite.com/home

 

発達障がい当事者の対話において、話しすぎる人や、場面寡黙が起こる人、人前で話すのが苦手な人、記憶力が極端に短い人、このようなタイプの方の対話において、ファシグラが助けになっていると感じるようになりました。

 

しかも、毎月継続して通っている当事者に関しては、人前だまったく話せなかった人が、紙を見ながら話すようになったり、話す能力やまとめる力、人によっては、人前で話す力まで養われてきたように感じるのです。

 

ファシグラは右脳の活性化につながると言われています。さらにその場で対話の内容を絵と文字をつかってリアルタイムに描くので、忘れっぽい特性があっても、話した内容を確認しながら対話できるので、安心してその場にいられます。

 

この気づきをそのままにしておけない気がして、科学的な証明ができるのではないかと勉強してきました。そして、ようやく何か見えてきた気がするので、少しずつまとめていきたいです。まずは、役立ちそうな文献を順番にまとめていくことから。

 

そして、できれば、発達凸凹の強みを伸ばす一助としてファシグラを活用することで、今まで能力を発揮できずに苦しんできた人が能力を伸ばすきっかけにできないか、模索していきたいと思います。

 

10年かかるか20年かかるかわからないけれど、頭の整理や感受性を引き出す効果もあるファシグラがもしも発達障がいの新しい支援の手段の一つとなるなら、探求したいです。

 

 

 

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【論文の概要】

 タイトル: 広汎性発達障害児の優れた能力に関わる 脳内ネットワークを解明 

 

金沢大学の医薬保健研究域医学系三邉義雄教授らの研究グループが発表した興味深いデータです。

 

発達凸凹の右脳が特定の役割を果たしていることを解明し、幼児の複雑な 脳機能発達と知的能力についての客観的な評価方法を確立できる可能性が高まりました。

 

一部の発達障害児は、言葉の意味を理解する事は苦手ですが、目で見た事(および文字)の理解においては、同等、あるいは逆に優れている傾向があることを示しました。それは幼少期(5-7歳) より既に認められている先天的とのことです。

 

健常に発達している幼児(5-7 歳)26人と、広汎性発達障害児童(発達凸凹)26人を対象として、脳内ネットワークを調べた結果、

 

発達凸凹の子どもにおいては高い読字能力を示す群は,脳の右半球後方のネットワークがより活発に活動していることが事がわかりました。

 

絵と文字をつかって、言語も交えて対話を可視化していくファシグラは、右脳を活性化する効果もあり、発達障がいの能力を伸ばしたり、本人の理解を促すために具体的な一手となるかもしれないと感じさせてくれる文献です。

 

こちらの研究は、英国の科学雑誌 Scientific Reports(ネイチャー姉妹紙)オンライン版に掲載されています。

 

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【論文より引用】

 

広汎性発達障害児の優れた能力に関わる 脳内ネットワークを解明 

Published online:25 January 2013

 

金沢大学の医薬保健研究域医学系三邉義雄教授らの研究グループは,産学連携のプロジェクト で開発した「幼児用脳磁計(Magnetoencephalography: MEG)」を活用して,一部の発達障害児は,言葉の意味を理解する事は苦手であるが,目で見た事(および文字)の理解においては,同等,あるいは逆に優れている傾向があることを示し,それは幼少期(5-7歳) より既に認められていることから,生まれながらに備わっている先天的な脳機能に由来す る可能性を示唆しました。

 

そして,特に字を読む能力は,大脳の右半球の後方部(頭頂― 側頭―後頭)の脳機能結合の高さに関係することを解明しました。今回のような幼児用M EGをもちいた脳機能評価は,幼児の複雑な脳機能発達と知的能力についての客観的な評 価方法として期待が高まります。

 

幼児用脳磁計(Magnetoencephalography: MEG)とは,超伝導センサー技術(SQUID 磁束 計)を用いて,脳の微弱磁場を頭皮上から体に全く害のない方法で計測,解析する装置であ る脳磁計を,幼児用として特別に平成 20 年に開発したものです。幼児用 MEG では超伝導セ ンサーを幼児の頭のサイズに合わせ,頭全体をカバーするように配置することで,高感度 で神経の活動を記録することが可能になりました(現在世界で 2 台のみ存在)。 MEG は神経の電気的な活動を直接捉えることが可能であり,その高い時間分解能(ミリ 秒単位)と高い空間分解能において優れているため,脳のネットワークを評価する方法と して期待されています。さらに MEG は放射線を用いたりせず,狭い空間に入る必要がない ことから,幼児期の脳機能検査として存在意義が高まっています。 今回,産学官で開発された幼児用 MEG(脳磁図計)で,健常に発達している幼児(5-7 歳)26人と,広汎性発達障害児童26人を対象として,脳内ネットワークを調べた結果, 広汎性発達障害児童において高い読字能力を示す群は,脳の右半球後方のネットワークが ガンマ波(*)といわれる振動を介して,強くつながっている事が示されました。この関 係は,健常に発達している幼児ではみられない現象であったことから,広汎性発達障害に 固有の,知的特徴に関わる生理学的指標と考えられました。本技術では,幼児に恐怖感を 与えず,わずか 5 分で,脳の機能的発達について検査を行えることから,とても簡便な検 査方法といえます。 広汎性発達障害患者群で,右脳が特定の役割を果たしていることを解明し,幼児の複雑な 脳機能発達と知的能力についての客観的な評価方法を確立できる可能性が高まりました。 

 

https://www.nature.com/articles/srep01139

 

参考:

タイトル:A Custom magnetoencephaligraphy device reveals brain connectivity and high reading/decoding ability in children with autism.(幼児用脳磁図計を用いた自閉症幼 児の読字能力の高さに関連する脳の機能結合の解明) 著者:(Mitsuru Kikuchi, Haruhiro Higashida, Yoshio Minabe et al.) (菊知充,東田陽博,三邉義雄 他)