大切なものをたいせつに

北極海航海に2度いくほど海が好き。 疑問に思ったことは自分の目で見て感じて確かめたい、と17歳でイギリスに1年間滞在、その後、北極海研究船に2度乗船する。メーカー勤務、大学勤務の中でその場で「話の見える化」を行うグラフィックファシリテーションと出会う。会議、ワークショップ、講演会、教育現場等、これまでに500以上のの現場に携わる。発達凸凹への活用を中心として、組織開発や教育現場での活用法を探求している。 https://www.tagayasulab.com/graphicfacilitation

まちの企業と共に10年後の未来を真剣に描く。大阪府八尾市の産業振興会議の対話の場が熱い。

八尾市がものすごく熱い。

去年の7月にキックオフした2年間に及ぶ平成30年度の八尾市産業振興会議も半分まできました。

 

f:id:dem34:20190208140706j:plain

 

いろんな行政のみなさんに会うようになって、さらに八尾市の突き抜け感を実感するようになってきて、ますますワクワクしています。

 

自分が取れる責任内のことはどんどんやっていけばいい。

進めながら見えてくる事もある。

進めながら色んな人を巻き込んでいく。

必要ならまちにすぐに出て行く。

会議をオーガナイズする事務局側にこんな風に場を支えてくださる人がいる心強さ。

 

この会議では誰よりも主体的に動く八尾市の松尾さんを筆頭に、会議を重ねる毎に自分ごと化していく人が増えて、気づけばファシリテーターになっていきます。

 

f:id:dem34:20190124121253j:plain

 

さらにその下に期待の若手(お肌がきれい)の2人もいるので、熱い!

 

と、文字にすると簡単にかけてしまいますが、

行政内の会議を、フューチャーセッションの対話形式でプロセスデザインしつつも、その場の必要な対話を優先して即興で進めていくことができるのは、大きな器をもった職員のみなさんと、忽那座長、滝本副座長、その器を一緒に支える委員のみなさんが、意図をもってそこに参加し、カオスな場を受け入れて自分の考えを大切にしながらそこにいるからだと感じています。

 

2017年の冬にご縁をいただいて、その後、私には大役すぎるファシリテーターという役割をいただきました。頭の固い私は日本や世界の10年後の未来についてこれでもかとインプットしてプログラムや対話の手法も勉強して半年前の7月に第1回目の会議を迎えました。

 

でも、気づいてきたのは、ファシリテーターだったり、専門家が、未来についての価値のある情報をインプットしたり講演をしても、結局誰も未来の事なんで確信が持てない。もちろんインプットは大切で、必要なんだけど、それよりも、そこに集まった全員で納得しながら進んでいく事の方が大切だし難しいことなんだということでした。

 

事前に落とし所を決めたり、だれか一人がまとめてしまう方がきっと楽。その時は安心。でも、持続可能じゃない。だって、必要な話がされずに決まったことは、どこかみんな人ごとだから。

 

だから、

「起こるべきことが起きるように」「必要な話がされる場になるように」願い、

「事前に落とし所を決めること」と「だれか一人がまとめること」「コントロールしたくなる気持ち」の3つを手放しました。

 

f:id:dem34:20190208141129j:plain

 

自分の知識に振り回されて「こうあらねば」を持つよりも、大きなゴール感を持ちながらも、ここにいる個性豊かな委員の方や八尾市の方々を信じて、観て、次に必要な話し合いの場を一緒に進めていくこと。それが、時間はかかるけれど、その過程がまるまる結局自分たちごとになって、誰か1人が決めた未来よりも、みんなが自分から関わっていく豊かな可能性が、余白が、生まれるんじゃないか。

 

f:id:dem34:20190208141343j:plain

これまでたくさん発散してひろげてきた話し合いの中間の収束の日。  

 

f:id:dem34:20190218223002j:image

 

落としどころを決めずに、コントロールを手放して毎回の会議を進めていくのは、勇気がいることです。これから必要なアクションを起こしませんか、と呼びかけるグラフィックを描くのも勇気のいることです。形だけの対話が増えてきていると感じる今、そんな風にこの場もならないか不安もありました。

 

 

f:id:dem34:20190203000351j:plain

 

落とし所を決めて進める方法ではないやり方を選んで、毎回対話を紡いできた結果、この場に生まれた関係性や、無意識のうちに使うようになった共通言語があるし、無意識の信頼があるように感じます。

 

f:id:dem34:20190204033405j:image

 

多様性という概念自体がそもそも必要?

という意見がこういった場で声に出せるということ。

 

f:id:dem34:20190124121230j:plain

 

年齢も職業も性別も価値観もバラバラな人々で話し合いを進めるのは、正直、効率的じゃないし、めんどうだと思います。一方で、多様な人々の意見を紡ぎながらそこに留まることで、正しいとか間違っているとかそういった議論の先に進める瞬間があります。そのときに、見えないところでそこにいる人が繋がる「ねっこの部分」、そこに一瞬でもその場にいる人と一緒に触れられた瞬間は鳥肌が立ちます。

 

いつからか、そこで生まれる「新しい言葉」や「新しい価値観」があると感じるようになりました。だから、起きるべきことが起きるまで待つようになりました。

 

f:id:dem34:20190124103753j:plain

 

企業を支えるみなさんが八尾市と一緒にまちの未来を本気で考える。

 

f:id:dem34:20190124121354j:plain

 

今回の会議に向けて、ワークの進め方の模索に事前におつきあいくださった山田さん(声も笑顔もすてき)。当日もファシリテーターとしてさりげなく場を促してくださりました。本当にありがとうございました。

 

f:id:dem34:20190124121249j:plain

 

最後に 

グラフィックファシリテーションを通じてこの場を一緒にホールドしてくださった、和やかな雰囲気で対話を引き出すやすさん、筆ペンが似合うイケメングラフィッカーにへーさん、公務委員グラフィッカーかよちゃん。本当に心強くて、3人が来てくれたことで、より場のファシリテーションやホストに専念できました。

 

f:id:dem34:20190124104054j:plain

f:id:dem34:20190124104101j:plain

f:id:dem34:20190124103909j:plainf:id:dem34:20190124103746j:plain

 

次回はいよいよ2年間の中間地点。

今年度最後の全体会議です。

 

f:id:dem34:20190204033926j:image

 

八尾市産業振興会議

八尾市の10年後を描く提言書をつくる会

一般傍聴席あります↓八尾市HP

次回2019年2月18日(月)15:00-17:00

https://www.city.yao.osaka.jp/0000044402.html

 

f:id:dem34:20190124104103j:plain