大切なものをたいせつに

北極海航海に2度いくほど海が好き。 疑問に思ったことは自分の目で見て感じて確かめたい、と17歳でイギリスに1年間滞在、その後、北極海研究船に2度乗船する。メーカー勤務、大学勤務の中で、右脳を活性化させ、価値観の違いを超えて場を一体化させるグラフィックファシリテーションと出会い、その効力に魅了される。議論の可視化や、ワークショップ、講演会など、これまでに300枚近くのグラフィックを描く。現在は、発達凸凹への活用を中心として、組織開発や教育現場での活用法を探求している。北海道大学大学院環境科学院 修了。

ワークショップデザイン論から学ぶ、人を巻き込む問いの練り上げ方

公開講座「ワークショップデザイン論から学ぶ、人を巻き込む問いの練り上げ方」

 

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京都市とまちしごと総合研究所が企画されている活動推進化プログラムでグラフィックを描かせていただきました!

 

全部で5回の公開講座

現在第一回〜第三回までが申し込みを受け付けています。

人気の公開講座(無料ですよ〜!)です。 

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参加者の方に塗ってもらいました^^

 

はじめに

ファシリテーターはまちしごと総合研究所のまっくすさん。

 

この講座を開講するにあたり、まっくすさんからグラフィックファシリテーションの声かけをいただいた際、「みんなと、つくってみる」ことについて話してくれました。

 

グラフィック(ハーベスト)についてもハーベストを通じて実現したいことを丁寧に話してくださりました。

 

「参加される方々が、その場で生まれた学びを取りこぼすという恐れから解放されること」

「1つ1つの気づきを大事にしてもらえる状態を提供すること」

「学びを振り返ることができ、かつ参加できなかった方々が学びを得ることができるようにしたい」

 

そして、スタッフの事前打ち合わせでは、「講座をつくることを通じて、手伝うメンバー自身が成長したり、学びを得たりしてほしい。」と話されました。

 

 

まっくすさんの周りに、成長したい人が集まり、そして、活躍していく人が集まる理由も納得な気がしました^ ^

 

どんな場にしたいか。を、聞いた上で、今回は、この場の空気や場の感動ももちろん大切にするけれど、ファシリテーション<ハーベストで、安斎さんの講座の内容は取りこぼしのないように見やすくまとめること、そして、今回の講座は参加者と参加者と一緒に活動している人たちにとって必要な内容なので、来ていない方の顔も思い浮かべながら、その方々にも伝わる内容量にすることを、わたしの目標にしました。

 

公開講座スタート

 

講座を通じて
○学びを発見して
○共有してつながって
○新しい一歩目を
そんな、まっくすさんのよびかけから講座が始まりました^ ^


公開講座の講師は、東京大学特任助教の安斎先生

 

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今年の1月に初めてお会いしてから、グラフィックレコーディングを描かせてもらうのは今回で4回目!4回も描いているにもかかわらず、わたしの似顔絵は相変わらず下手くそですが…orz

 

安斎先生の講座は、何回聞いても本当に気づきが多くて、そして、すっと頭に入ってきます。

 

 

ワークショップの問いのデザイン
○いかに学びと創発を生み出すか?
○いかに自分のプロジェクトに人を巻き込むか

この二つが今回の講座の射程。

 

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近年、クリエイティビティの求められる企業や

新しい学びが必要な学校において

ワークショップはその要請に合致しているために、注目されています。

 

100年も前から、ずーーーーっと「新しい手法だ!」と言われ続けているワークショップ。

 

1990年頃から続いているにも関わらず、常にその時代にとって新しいと感じられるものを提供することができる手法。

 

ワークショップのエッセンスは「非日常」「協調性」「民主制」「実験性」。

 

 

ひねりのある問いが創発を生む

前半のお話で面白かったのは、安斎先生が実際に研究された「ワークショップの問い」の話し。

 

ワークショップをする際に

①心地よいcafeとは?

と聞くのと、

②危険だけど心地よいcafeとは?

と聞くのとで、何か結果が変わるのか。

 

実際に安斎さんは日本全国をまわって、この2種類の問いでワークショップを開催されました。

 

結果、①だとすぐに結果が決まったり声の大きい人の意見が通りやすい傾向にあるのに対し、②は対話の連鎖が多くなったそうです。沈黙の時間も生まれやすくなり、それがワークショップの中でのコラボレーションを生み出しやすくしている一つの要因という結果がでたそうです。

 

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問いのコンビネーションが大切
問いたいことをいきなり問うのが良いとは限らない。

 

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動機付け→視野の拡大→本題

 演習では、このような段階を踏んで問いをつくることに挑戦しました。

 

効果的な問いのパターンや切り口を探すアプローチについてお話があり、実際に一人一人が問いを考えました。

 

ワークショップで考える問いと、参加者に投げかける問いが必ずしも一致するわけではないというお話に、参加されている方の顔もだんだんと真剣そのものに。

 

 

人を巻き込むコミュニティの問いのデザイン

 詳細についてはグラレコにも描いているので割愛しますが、特に印象に残ったお話をひとつ。

 

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パリのカフェの話。カフェにやってくる新参者から常連へと移行していく話が、まさにコミュニティ形成の軌道となっていて、おもしろかった!

 

ポイントとしては以下のようなことが挙げられました。
○定期的に新しい風が吹く仕組みが必要
新規参入者(カフェでいう初めての来店者)が気軽に周辺参加できるということ
→場の新陳代謝につながる
→同じ人ばかりで熟達が進むと、場が固着していき、学習が停滞する

 

○熟達者のやり方が可視化されているかが鍵
既存の構成員(カフェでいう常連客)の上手な学び方の手本が可視化されているということ
→手本が見えることで、周辺参加者が「ああなりたい!」「ああすればいいのか!」と思えるようになり、つながっていく

 

コミュニティのコアにいる人達だけでいつまでも運営していても、場の固着化が進む。持続可能な組織にするためには、徐々に新しい風が入る「周辺参加の仕組み」って、とても大切。この視点、自分のコミュニティを思い返して意外と抜け落ちやすいんじゃないかと感じて、ハッとしました。

 

 

問いは成長する

 安斎さんからの最後のメッセージ。

 

「問いは成長する。」

「問いを他者にさらしてアップデートする。」

「問いに暫定解を出しながら、問いを成長させる。」

 

 近日、問いの本を出版されるそうです!安斎さんの問いへの想いが伝わってしました。

 

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 人によって刺さる問いが違う、というのはおもしろいなと思いました。

 

わたし自身、「問いは苦手だ」と思って生きてきました。問いを投げかけられるのは苦手です。そっといておいてほしい。笑

 

今回の安斎さんの講座で、気づいたのは、よくよく考えてみると、良い問いは、本人が問われていることに気づかないくらい自然に思考に導いてくれるんだということ。

 

自分がいれば解けるかも、と思わせるような問いを投げられられたとき、知らず知らずのうちに巻き込まれてきたかも。笑

 

ファシリテーションをしていると、必ず必要な問い。時間をかけて、これから問いをつくるときには丁寧に考えていきたいと思えた時間でした。

 

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参加者の方が、手にした問いを大切にして、人が繋がり、まちづくりに繋がっていくときに、今回の学びのハーベスティング(ファシリテーショングラフィック)が少しでも役立てばいいなと思います。

 

写真 by東信史さん、あるちゃん

グラフィックファシリテーション

by Demu 鈴木さよ