大切なものをたいせつに

北極海航海に2度いくほど海が好き。 疑問に思ったことは自分の目で見て感じて確かめたい、と17歳でイギリスに1年間滞在、その後、北極海研究船に2度乗船する。メーカー勤務、大学勤務の中でその場で「話の見える化」を行うグラフィックファシリテーションと出会う。会議、ワークショップ、講演会、教育現場等、これまでに500以上のの現場に携わる。発達凸凹への活用を中心として、組織開発や教育現場での活用法を探求している。 https://www.tagayasulab.com/graphicfacilitation

ラジオ収録『SPARK IGNITION』でグラフィック

衆議院議員の鈴木けいすけさん、宇宙飛行士を目指すタレントの黒田有彩さんがパーソナリティを務めるオープン・イノベーション プロジェクト『SPARK IGNITION』 。

 

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グラフィックファシリテーション担当でおじゃましてきました^^

 

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『SPARK IGNITION』って?

東京・渋谷のコラボレーション拠点「SPARK 2045」を拠点に、イノベーションに関するディスカッションやアイデア創出にとどまらず、生まれたアイデアを、起業家、スタートアップ、クリエイター、コンサルタントなどと具体化してトライアル的な事業化、アクセラレーションなども行うプロジェクトです。

 

今回のテーマ「AR・VRは世界をどう変えるか」

前回おじゃまさせていただいた時に引き続き、テーマが”AR・VR”ということもあり、楽しみにしていました。

 

鈴木さんは相変わらず落ち着いたええ声で、有彩さんは髪型がショートになってさらにキラキラしていてまぶしかったです・・・!伊藤さんはパリッと引き締まるコメントを毎回してくださる。

 

今回のパネリストは株式会社MESON取締役COO小林佑樹さんと株式会社クリーク・アンド・リバー社の田崎直人さん。10年後にはタブレットやPCに取って代わって私たちの生活に根付いているかもしれないVR・ARについて、わかりやすく熱を込めて話してくださりました。

 

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スタッフのみなさんもとても心地よい空気を創ってくださる方ばかりのラジオ収録。わたしもなんちゃってな感じで最後にコメントさせてもらっています・・・汗

 

ラジオ日本(AM 1422kHz)

毎週月曜深夜24:30-25:00

https://sparkignitionvol021.splashthat.com/

とにもかくにも、かくかくしかじか〜 かくしかLab vol.14によんでいただきました^ ^

9月18日に、龍谷大学深草町家キャンパスで開催した「【しきいひくい系】とにもかくにも かくかくしかじかLab」通称「かくしかLab」で、8月に参加してきたグラフィックファシリテーションの世界大会、EuViz2018のお話をさせていただいてきました。

 

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詳しいことは、かくしかLabを企画している水嶋くんが丁寧なレポートを投稿してくださっているのでこちらを^^

 

\龍谷大で開催します/【しきいひくい系】とにもかくにも かくかくしかじかLab. vol.14

 

かくしかLabは、描くことって楽しいよね!という自分自身の「たのしい!」の延長上で、スキルや技術を一緒に学べる場で、グローカルセンターのゆうすけさんや学生グラフィッカーの馬場ちゃん、水嶋くんが企画している場です。

 

イベントページより

●「かくしかLAB.」とは?

2017年10月よりお試しではじまった会。
東京の「ビジュアルファシリテーションフォーラム(VFF)」 https://www.vfforum.com/ に参加した、京都の2人組により発足。
ファシグラ、グラレコ、グラファシ…いろいろと名称あるけれど、結局どれがどれなんだろう?
東京にあるような「かく人」のつながりって関西にはあんまりないような…

「かく場所」をつくって「かく人」集まろう!というノリと勢いではじめて、かれこれ12回目になります。
とにもかくにも、かくかくしかじか。
今年もゆる~く楽しい場をつくっていきます!よろしくお願いします◎

 


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今回は、龍谷大学深草町家キャンパスで開催されました。

 

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話題提供をする私なんかよりも、豪華な方々が参加者として集ってきていました・・・

むしろみなさんのお話をお聴きしたいです・・


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場づくりをする肥後祐亮ことタオルマンの場を包み込む雰囲気が、自然と参加者が円になる雰囲気をつくり出して、気づけば自然とかくしかLabはじまっている・・・

みんなが笑顔になっていく^^


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各々が自由に描いたり聴いたりする空間。

EuViz2018の話の内容は、馬場ちゃんとしげっちが描いてくれました。


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自分の話を描いてもらえるのは、純粋にうれしい!

励みになります^^


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素敵な機会をありがとうございました!

 

かくしかLabに行ってみたいなぁという方は、facebookページはないので、イベントページをチェックするか「かくしかLab」で検索してくださいね。

【しきいひくい系】とにもかくにも かくかくしかじかLab. vol.14

 

 

英語でグラフィックレコーディング@IAF-International Association of Facilitators 

IAF-International Association of Facilitators 

9/9-10に関西大学梅田キャンパスで開催されたファシリテーターのアジア世界大会にプロボノとして英語のグラフィックレコーディングをしてました。

 

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わたしが参加できたのは9/9のみでしたが、世界中から集まったファシリテーターのみなさんの雰囲気の良さが伝わってきました^ ^

 

直前に起きた西日本豪雨災害や北海道地震の影響で来れなくなった方もたくさんいる中、運営企画メンバーのみなさんが何ヶ月も前から準備されてきたカンファレンスが無事に開催できて本当によかったです。

 

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私自身は、そうさんから英語で描けるグラフィッカーを探しているのででむさん書けませんか?とお声かけいただき、そうさんのお声かけなら!と、IAF前後に富山での仕事がある中、日帰りでやってきました。老体には堪えました。。笑

でも、講師や参加者のみなさんがグラフィックを見たときのうれしそうな顔を見たら疲れは吹き飛びました!

 

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今回私が担当したセッション

Titie "Musing on Pain the what and how of moving a group elegantly through their most tender spots"

痛みにじっくり向き合い、集団のもっとも急所となる部分を何をどのように優雅に通り抜けるのか (訳:Sayo)

 

このセッション。今のわたしにとても響きました。

 

セッションの始まりは、自分自身の痛みってどんなんだろう。というところから。2つ目のセッションでは、痛みを伴った経験をストーリーとしてを相手に伝え、カードを使ったワークで共感を得る。

 

いくつかのワークを通じて、次第に痛みのイメージが、違うイメージへと変わっていくのを体感するという実践型のワークでした。

 

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必死すぎて、緊張しっぱなしでしたが、なんとか描きあげたグラフィックは、ファシリテーターの3人に気に入ってもらえてホッとしています。

 

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今回のグラフィック、はじめ痛みのイメージ(ブルー)から始まり、次第に痛みが「シフト」して和らいでいくので、真ん中でツイストして、そのまま右上(未来)へと向かうに従って、色をピンク、黄色と変えていきました。

 

特に、中盤のワークでは痛みを他の人と共有することで、共感が生まれたりポジティブな感情へとシフトしていったので、虹をかけてみました。


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英語のグラフィックが並んでいる様子は圧巻。

 

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グラフィックをきっかけに対話が生まれていました。

 

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お世話になったグラフィックチームのみなさん、取りまとめてくださったプーさんこと大嶋さん、ありがとうございました!

初心にかえる。ゼロからのスタート

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高岡市のEフェスタ

今日は富山県高岡市のEフェスタ。

1週間続いたフェスタの最終日!

 

ここのメインの基調講演で、きっしー☆さんとグラフィックファシリテーションをしました。


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ゼロからグラフィックの価値やら活用方法を伝えていく日々のはじまり

 

会場からも声が上がっていましたが、富山の方は自称「保守的」だとのこと。

 

グラフィックを導入する場合も、海のものとも山のものともわからないものを活用するにはハードルが高い!当然ですよね。

 

明石で「なんだかよくわからないけれど、この話の見える化する技術は大学のアクティブラーニングで役立ちそうだ!まずは私が描けるようにならなきゃ!」と、グラフィックに出会ったばかりの当初、「あやしいものではないんです。場をよりよくするためにグラフィックを描きたくて、良ければ描かせていただけませんか…。や、絶対にイベントのじゃまはしません。本当に。部屋の隅っこで模造紙を貼るだけですから…」(じわじわ…)

と、いろんなイベントや企画、研修や学会でお願いしてまわったのを思い出しました。

 

今回、きっしーさんが、丁寧に交渉してグラフィックを活用する場づくりを実現しました!本当にすごいことだなぁと感じつつ…

高岡市で一歩前進。

 

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といっても、対話の時間をつくったり、アイスブレイクをしたり、模造紙の前で対話を深めたり。いつものように目的に合わせたグラフィックを活用したプロセスデザインを提案するようなことまではまだまだ時間がかかりそうで、ほとんど今日はグラフィックレコーディング。少しだけ、久しぶりに描き始めた当初の悲しい気持ちも思い出しました。

 

ちょこっとプログラムを変えるだけで会場がもっと良くなるのに。講演者だけじゃなく、ここに座っている参加者にもたくさんの豊かな想いがあるのに…

 

目の前に少し手を伸ばせば変えられそうなことがあっても、主催者と事前に擦り合わせなければ不安にさせてしまっては意味がないし、私たちに今回できたのは目的や場に起こりそうな場の声を見立てて、会場に全神経を研ぎ澄まして、必要な声を模造紙の上に残すこと。

 

もどかしい気持ちも抱えつつ、富山に来て、この土地で、また、グラフィックの活用法やプロサスデザインの説明をしながら、価値を届ける日々が、ゼロから始まることを実感しました。みんなより良い社会にするために良い場をつくりたい。でも、その方法を知らないだけ。そして、その時、その場にいる人でつくられる空間は同じものはないから、正解はなくて。試行錯誤し続けるしかない。わたし自身わからないことだらけです。

 

 

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今回の基調講演

テーマがなかなかエッジのきいていました。

会場に20〜30代の人は数人いるかいないか。

参加者は元気な年配の方々でした。

「女性活躍できない…」のが前提なのか?!と反応する心と向き合いつつ、まずは心をリセット。

 

講演をしてくださった森屋さんは大阪の茨木市から来られた方で、女性が活躍するためにご自身でバックアップスクールを設立して社会問題に立ち向かっておられるエネルギッシュな方でした。


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後半のパネルディスカッション

 

今回、テーマが「女性の活躍」ということで、個人的な事前の見立てでは、おそらく価値観の違いによるさまざまな意見が飛び交うと予測していました。活躍の定義もないし、今回の活躍が何を指すのか、そもそも活躍って何なのか、どの場面での活躍を指すのか、また、女性が活躍できてない前提のこの言葉から、女性を応援する人もいれば、女性ばかり取り上げることに反対極の声も出てくるだろうという見立て。みんな同じように「よりよくしたい」けれど、見る角度や考え方のものさしが違うだけ。

 

おそらく、場が炎上したり、マイノリティな意見を言う人が現れたりするときに、いつもなら場が冷めることがあるとしても、そこでこそ、グラフィックでホールドしようと思いました。


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後半のパネルディスカッションはきっしーさんがメインで会場をホールドしてくれました。わたしはそのサポートに。グラフィックがあるときとないときの比較ができないので残念なのですが、もうすぐ400近くの現場に携わるところまで来て感じるのは、会場から活発な質問が出てくることや、普段なら場が冷めるような批判的な意見がでても、そこに対して、「そうだね、いろんな考え方がある」と前に進み続けられるのは、目に見える形で受け止めるグラフィックがあることが一つの良い効果をもたらしていると思うのです。

 

うまく言えないけれど、地震が目には見えないけれど確かに振動として伝わったりエネルギーとして大きな影響を及ぼすように、人が集まった時に場から生まれるエネルギーってパワフルで。

 

そのエネルギーを受け止める器がないとどうなるか….。炎上したり人と人がぶつかったり、誰かに攻撃的に当たったり、混乱が起きたり。そんな時に、見えないエネルギーを模造紙の上に受け取って描くというのは、結構理にかなったホールドの仕方なんじゃないかな。と。

正解のない話し合いや、多様な価値観が混在するときには特に。うーん。うまく言葉にできないです。


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グラフィックは高岡駅前のウィング・ウィング高岡6F、高岡市男女平等推進センターに貼り出されています。

 

貼るところが見つからなくて、高岡市男女平等推進センター年表の上に貼らせていただくというなんとも恐れ多い…

主催者の一人であるきっしーさんがいてこその実現です。

 

今日来れなかった人や、対話が生まれたり、ここで生まれた問いを思い出したりする場になればいいなぁ。

運営企画視点から〜グラフィックファシリテーションを学会に取り入れる試みから見えてきた課題

2018年3月に開催された第15回情報コミュニケーション学会全国大会では、初の試みとしてグラフィックファシリテーションが導入されました。

 

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 写真:西尾 信大様 

 

当日の詳細はこちら

sayo-dem.hatenablog.com

 

 

第15回情報コミュニケーション学会全国大会の実行責任者である畑先生には、導入検討段階から本当にお世話になり、何度も「何のために学会グラフィックを導入するか」ということについて話し合う機会をいただきました。グラフィックを知らない方や実行委員のみなさんへの説明や、どうしたら双方向コミュニケーションを生み出せるか。グラフィックチームが機能するために必要なことや、参加者への配慮など、あらゆることを一緒になって考えてくださり、細やかに気遣ってくださりました。

 

10 代から 50 代までの年齢、職種 等様々な15 名のグラフィック経験者が集まりチームを組み、学会側の目的に合わせて、どんな場にすることをめざしたのか。結果としてどのような場になったのか。畑先生が、企画者側の視点からまとめてくださりました。情報コミュニケーション学会第 24 回研究会でご報告された内容の公開を快く承諾くださったので、こちらで紹介させていただきます^ ^

 

グラフィックファシリテーションを含むVisual Toolはとてもパワフルで影響力があります。見た目が華やかだからこそ、なぜ活用するのか目的をしっかりと握っておかないとパフォーマーのようになることもある。

 

今回の本文中でも触れられていますが、グラフィックを描くことだけでなく、どんな目的で活用するか、どの場面で活用するか、誰に対してどのような影響を及ぼしそうか等、事前に把握して準備をする必要があります。

 

今回の学会でも決して良い意見だけでなく、厳しい意見もいただきました。

 

え!こわい!といって遠ざけたり、批判してみるのは簡単だけど、どんなものにも良い面もあれば気をつけないといけない面がある。

 

万能薬はないから。

副作用も考えながら。

 

これからVisual Toolを活用したいと思っている人のヒントになればという想いで、良い面も課題点も共有できるようにこちらに掲載します。

 

ペンを持つ人にも読んでほしいですが、

パワフルさに気づき、これからグラフィックを活用した場づくりを検討されている方にも読んでいただきたい内容です^ ^

 

  

 ※以降の引用はすべて以下の文献を使用しています。

<参考文献>

畑耕治郎,鈴木さよ『グラフィックファシリテーションを用いた場の活性化の試み』,
情報コミュニケーション学会第 24 回研究会 CIS24(2018.7.14)

 

 

 

目的とグラフィックの導入場面

今回、全ての研究発表と講演に導入し、さらに、2日目の基調講演では、明治大学よ阪井先生の協力により、グラフィックファシリテーションを活用したOST(オープンスペーステクノロジー)が実現しました。

本取り組みでは、情報コミュニケーション学会第 15 回全国大会(以降、全国大会)において、参加者によ る対話や議論の活性化を促すことを目的に、すべての 一般研究発表と講演にグラフィックを取り入れ、場の活性化と登壇内容の共有を図ることを試みた。

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懸念点・不安な点もたくさんある中で、それでも「話の見える化」の可能性を模索しながら目的に向けて試行錯誤しました。

2 懸念されたこと 全国大会でグラフィックを用いる場面は、「一般研究発表」「基調講演・招待講演」「参加型ワークショッ プ」の 3 場面を計画したが、最も導入を懸念した場面は一般研究発表である。一般研究発表で行われる発表内容は、すでに構造化されていることに加え、多くの登壇者は事前に発表の練習を行い、感情の起伏も少ない状態で行うことが一般的である。登壇者の思いやその発表を聞いている参加者の反応など、その場を描きとり対話へ誘導するグラフィックファシリテーションには不向きの場ともいえる。また、グラフィックを描くグラフィッカーと登壇者が事前に打ち合わせを行うことが困難な状況にあることも大きな不安材料のひとつである。

さらに場の活性化には、主催者や参加者のグラフィック活用への理解も大きな影響を与える。著者らの経験によれば、グラフィックを用いれば必ずすべての場が活性するわけではない。例えば、発表者からは「描 いた絵は発表内容と異なる」「もっときれいに描いてほしい」などのクレームが入ることも少なくない。また、主催者のグラフィック導入の目的が曖昧であったり、 導入目的が参加者に伝わらず、グラフィッカーがパフォーマーのように扱われたりするなどグラフィックが 不本意に扱われてしまうこともある。

 

 

グラフィッカー同士のチームビルディングを通じて、事前に打ち合わせを重ね、グラフィックチームが入る目的や、チームとしてのグランドルールなど必要なことを事前に検討しました。グラフィックファシリテーションでは、感じとったことを描くので、チームとして機能するためにお互いの価値観や不安なことを共有しておく重要性を感じています。

3 大会に向けて

3.1 グラフィッカー間との理解

全国大会に向けて10 代から50 代までの年齢、職種等様々な15 名のグラフィック経験者が集まり、チームを結成した。チームを結成するにあたり、当学会で取 り扱われる専門知識が不足している、連続して描くこ とが初めて、学会への参加自体が初めて等、メンバー 間の多様性が明らかであった。一人ではできないことを実現させ、チームとしての良さを最大限に発揮する ため、事前に各々の不安を明確にして助け合うプロセスの準備やチームビルディングに時間をかけた。また、「なぜ描くのか」「描くことを通じてどのように学会に貢献するのか」を明確にするために話し合いを重ねた。言葉では表現できない熱量や話し手の想いを描くグラフィックファシリテーションの技術については、全国的に活用される場面が増えてきているものの、参加者の中には初めて見る人も多いことが予想された。グラフィックの成果は絵ではなく、グラフィックを描くという行為を通じて生まれる「場の活性」や「立場を越えた人々の対話」であることが伝わるよう、事前準備だけでなく当日についてもいくつかの工夫を行った。

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グラフィッカー同士で描きあう様子

 

 

主催者側からみたグラフィッカーとのやり取り

3.2 主催者とグラフィッカーとの理解

大会の4ヶ月前から主催者とグラフィックチームの代表らでミーティングを重ねた。著者らの経験ではグラフィッカーが企画段階から打ち合わせに参加するこ とは非常に希であり、ミーティングではグラフィックを導入する目的を確認するとともに参加者への理解を促し、対話が活性化するための工夫について話し合った。例えば、受付時にはグラフィックログインを用意し、参加者とグラフィッカーとの接触を試みる。一般研究発表と基調・招待講演においては、グラフィック レコーディングとして場を記録し、大会期間中は描いたグラフィックを人通りの多い場所に展示し、対話の機会を誘発する。さらに発表セッションの最後に振り 返りの時間を設け、付箋紙などを用いて対話の機会を つくる。参加型ワークショップでは、グラフィックフ ァシリテーションとして、場を盛りあげ、対話の活性 化を促す。など場面におけるグラフィックの役割や活用方法についてアイデアを出し合った。

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どのような場になったのか

4 大会を終えて
全国大会には、約 180 名が参加し、56 組の一般研究 発表が行われた。登壇者からは、「自分の発表をグラフィックにしてくれてうれしい」「自分の発表がどのように伝わっているのか具体的に確認することができ、自 己内省に役立った」「これまでの発表と比べより多くの 方から声をかけてもらうことができた」などグラフィック活用に対して好意的な意見が多く聞かれた。 また、情報交換会の参加者からは「この場がパネル 発表の会場のようでよい」「グラフィックがあることで会話がはずんだ」「振り返りの場となった」などの意見が聞かれた。さらに参加型ワークショップの参加者からは「はじめてグラフィックファシリテーションを目にしたがとても対話がはずむ仕掛けであることを体験 した」「是非、職場でも取り組みたい」などオープンス ペーステクノロジーとグラフィックの組み合わせに良 い印象を得たとの意見が多く聞かれた。 一方、グラフィックレコーディングを長く活用されている方々からは、一般研究発表におけるグラフィッカーの役割が不明瞭であったとの意見があった。

 

研究発表では、以下のような内容を口頭で付け加えています。


・一般研究発表での導入にあたって発表内容やグラフィッカーの力量など、いくつかの要因によって状態にバラツキが見られた


また、質問として以下のような声もいただきました。


・グラフィッカーと発表者との議論は活性化していたように思うが、発表者同士の議論にまで到達できていなかったセッションも見られた


・グラフィッカーが発表内容を十分に理解できていないシーンが見られた

 

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見た目が華やかだからこそ大切にすることをしっかりと握っておきたいこと

ただし、グラフィックには華やかさがあり、イベント性が強いことからグラフィックを取り入れることで場が活性化しているように感じてしまう功罪がある。グラフィックファシリテーションの成果は描かれた絵で はなく、グラフィックを描くという行為を通じて生ま れる「場の活性」や「立場を越えた人々の対話」であり、何より参加者がその場に「参加した」と実感できることが対話の活性や次のアクションとしての共創につながるとすれば、これはそもそも当学会が目指している研究大会の姿のひとつでもある。

 

いろんな考えの方がいて、心地よさも一人ひとり違う。描くことがよりよい場づくりに繋がる可能性もあるけれど、きちんと目的を考えないと、描くことが目的になってしまうと本末転倒。

 

 

今回の学会を通じて

グラフィックを描く人間は、描くだけでなく、グラフィックのパワルフルさや、主催者のニーズにあわせた活用方法を提案するといった場に関わる責任がある、と、以前よりも強く感じるようになりました。毎回試行錯誤ですが、丁寧な場づくりを心がけていきたいです。

 

最後まで読んでくださりありがとうございます

拙い文章、最後まで読んでくださりありがとうございます。長々と小難しいことも書きましたが、楽しくグラフィックを描くことはわたしはすごく素敵だと思っています。そして、同時に何か行動を起こすということは、誰かの価値観に触れて批判されることもあるし、無意識に誰かを傷つける可能性も含んでいると感じています。本文章が、一人ひとりができるだけ心地よく生きていけるためのヒントの「ヒ」くらいになれば幸いです。

 

 

心から感謝しています

グラフィックチームに対して終始丁寧な配慮をしてくださった畑先生に心から感謝しています。大切にしていただける場に携われたことで、この時に参加していたメンバーがその後もさらに活躍の幅を広げるエネルギーに繋がっているように感じます。

 

最後に、初めての試みの中、一緒に悩み考えてくださったグラフィックチームのみなさんに、もう一度、ありがとうございました!!

 
 

 

最近、八尾市によく出没しています

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昨年、みせるばやおの設立までの半年間、伴走させていただいて。

 

今年から2年間、2021年〜のビジョンを描くために、八尾市産業振興会議に伴走させていただいています。

 

今日は2回目の全体会議に向けての打ち合わせ@みせるばやお

 

今回はフュチャーファシリテーションセンターのはらさんも打ち合わせに参加されていて、お世話になっている方と一緒に仕事できることにいつもよりワクワク。

 

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相変わらずステキな場所です。
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実はみせるばやおの会員になっていたりします。

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木村石鹸さんの製氷機用の石鹸がマニアックすぎて心に刺さったので、つい購入。


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午後からは、谷元フスマ工飾さんの開発部の会議でグラフィック

 

和室から幸せを届ける会社。

和室にまつわるあれもこれもネットで手に入れられるという斬新でステキな会社を盛り上げておられるみなさんと伴走させてもらうのは毎回楽しみで。

 

今回の会議にはFacebookの中の人(広報担当の方)もおられていつもとはまた違う雰囲気でした^ ^

 

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ぜひこちらから・谷元フスマ工飾さん

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